北京五輪公式聖火リレーを長野に迎えるにあたって
SFT日本
代表ツェリン・ドルジェより
2008/04/25
本日4月25日は、パンチェン・ラマ11世、ゲンドゥン・チューキ・ニマ少年の満19歳の誕生日です。
ニマ少年は1995年5月17日、ダライ・ラマ法王から公式にパンチェン・ラマ11世と認定された3日後、両親とともに姿を消し、13年が経つ現在も消息不明です。
中国政府は2001年、オリンピックを誘致した時に、「完全な報道の自由を含む国内の人権問題の改善と促進」を公約しました。
以来、私たちは、その公約が果たされるかどうか、注目し続けてきました。
しかし、現在まで、ニマ少年の消息はいまも不明のまま生命の安全が心配されています。
そればかりか、たくさんの遊牧チベット人をむりやり移住させて生活スタイルや文化を奪う、お寺でダライ・ラマ法王を否定させる思想教育をする、山を越えて亡命しようと歩いていた無抵抗な子供を狙い撃ちして殺害する――など、生きる権利や思想の自由などが踏みにじられている状況が続いています。
そして今年3月、僧侶らの非暴力デモで始まった抗議活動は、徹底的に武力制圧され、死者が出る悲劇に至りました。
それでも、言論の自由を求める訴えはやむことなく、3月27日にはラサで、4月9日にはアムドのラブランで、取材中の外国人記者団に僧侶が近づき、直接「チベットには自由がない」と訴えています。
公約に反し、チベットの人権状況は悪化の一途をたどっていると言わざるを得ません。
私たちは、北京オリンピック開催に反対する立場ではありません。
聖火リレーを妨害もしません。
ただ、中国政府に、オリンピック憲章の「世界平和」や「人間の尊厳」の理念に立ち返り、チベットで続けられている人権侵害を直ちにやめてほしいと声を上げたいのです。
同時に、現在の状況のなかで、中国政府が、聖火のルートについて、中国チベット自治区の経由とチョモランマ(エベレスト)登頂に固執することは、チベット人として心配でたまりません。
自由を求めるチベット人の訴えを武力で抑えつけた状態でチベットに聖火を持ち込むことは、抑圧されたチベット人を挑発し、さらなる反発を招き、いっそう過酷な弾圧につながるという可能性が否定できません。
自分の思うこと、感じること、そして伝えたいことを自由に発言することが許されない世界は間違っています。
日本は中国政府に対し、次のことを求めます。
独立した調査団を速やかに受け入れ、何が起こったか事実関係を調べてほしい。
報道陣に対し、直ちにチベット全域での自由で公正な取材を保証してほしい。
直ちにチベット人への弾圧を中止してほしい。
思想的理由による逮捕者や拘束者を速やかに釈放してほしい。
負傷しているチベット人がすぐに適切な手当を受けられるようにしてほしい。
封鎖状態にあるチベット仏教寺院の軟禁を解き、チベット人僧侶の行動の自由を保証し、生活必需品の入手させてほしい。
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